アンダルシア地方の集落と白い住居の家々|スペイン
白い住居の家々|南スペインのアンダルシア地方の集落
GUADIX、MONTEFRIO、CASARES、SETENIL、OLVERA、と共にアンダルシアの黒い不毛の地に、集落が丘の上や、特異な場所にまばゆいばかりに真っ白な家々が散在している.
アンダルシア地方の白い家々と住居群.
この地方の家の住居型式には、残念ながら中庭のある家はなかったが、特徴としては、クエバス型(横穴式住居)が数多く見られた.
都心部のにはパティオなどの中庭形式の住まいはあるが,地方の集落では,通りに面した街路空間が中庭に変わるスペースとなっている.
クエバス型の家々には,街路空間というよりは,前庭的な共同スペースとしての小さな広場的なスペースが中庭の機能を果たしている.
クアバス型は、横穴洞くつ式住居の前に一部が増築された白いファサードをもっている.
新しい家はこれとは別に古い住居を核として広がっているが、もともとこの地域は横穴式住居が家の原形である.その典型的な集落が,SETENIL,MONTEFRIO,である. (2016/11/7)
GUADIX
GUADIXの全景
地面に穴を掘って横穴式住居をつくっている典型的な集落のひとつ.多くの同種の集落が炊事場を外に持つのに対し、この集落の住戸は室内に炊事場を持ち、地中から独特の換気塔が伸びる.円弧を描いた白いファサードが魅力的で,この前庭である唯一中庭的な存在のあるスペース.
標準的な白いファサード.前庭がコミュニケーションの場となる.
GUADIXの特徴は,パウダー状の比較的柔らかい地層の丘に集落を形成.その山肌のふもとに横穴式住居を掘り,ファサードをアーチ状にして白の漆喰で塗り固めるのが基本.中にはその前に白い家を増築する場合もある.
MONTEFRIO
クエバス型(横穴式住居)の典型的な例.
横穴式の洞窟住居の前に白いファサードの家を増築.
横穴式住居の白い家のファサードの連続で集落を形づくっている.
曲りくねった,時間が止まったかの様に静まりかえった街路空間.
CASARES
山頂の白い墓の集落
このCASARESも岩盤の上に建っている白い家々の集合住居.村の一番高い場所に白いお墓の集落?があるのが特徴です.
右下写真は、丘の上から見る CASARES.
SETENIL
SETENILは谷間の白い集落
岩盤層状の地層の柔らかい部分を掘り出したクエバス型(横穴式住居)の特徴的な集落.GUADIX,MONTEFRIOと同様、建物前面を飾りそれ以外は地中に埋もれていて,白いファサードが谷間に街並を形成する.岩盤の上はやはりオリーブ畑.
跳ね出した岩盤の地層が街路空間の大屋根となり,人々の憩いの場所となる.
OLVERA
白い集落の遠望.まわりはオリーブ畑が続く.