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鳥目線から見下ろす茅葺き屋根
鳥目線から見下ろす茅葺き屋根

美山の茅葺き屋根の家をリノベーション

[CATEGORY] リゾート・週末住宅 リノベーション 


茅葺き屋根、伝統工法など、多くのことが失われていく中で その伝統を守り次世代に伝えながらも新しい住居への模様替えの試みです。

小さなことからでも出来るとこから始めて、未来につなげていくことが持続可能なことだと思います。

古い工法でも、何か新しいことをプラスすることで、より豊かなものになるとしたら、 それは大きな成果になっていくのではないでしょうか。茅葺き屋根は、呼吸しています。ただ冬場は寒いので、その風をコントロール可能なように。

古いままではなく、新しい要素を取り入れ快適に再生させるリノベーションです。 この伝統工法は、室内では大壁の仕上げを希望されたので、折角のこの木組の構法の一部が隠れてしまうことになる懸念材料もありました。

そして、工事中にこの木組の工法があまりにも傷んでいたので、修復しながら残していくには大変な作業となりました。

一見、茅葺き屋根のロフト以外は、モダンな作りですが、修復するにも主体の構造体は、できる範囲で伝統工法を取り入れ、後世に伝えていくという、とても難しいリノベーションでしたが、いろいろと考える機会となりました。

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間取り
茅葺き屋根のロフト

 




風をコントロールする美山の週末の家



茅葺の本来の機能を損なわず、軒先からの風の通り道を、開閉させることで、冬は暖かく夏涼しく、コントロールするため、わずかな工夫を凝らしてます。

 

茅葺き屋根の家の屋根裏は、軒先からの隙間風が入ってきますので、夏は涼しくていいのですが、 逆に、冬は外部と同じくらい寒いです。

 

そこで、隙間風を開閉式の扉を設け、屋根裏をコントロールさせます。

また、小屋裏の上部には通気口もあり風が抜ける構造となっているので、ここにも電動ルーバーで開閉させることにします。

美山の森のわきに茅葺き屋根の家があります。
美山の森のわきに茅葺き屋根の家があります。


 

鳥の目線から見る、美山の茅葺き屋根


 

茅葺きは残しつつ、その内部は新しい機能も入れて、快適に過ごせる週末の家、茅葺きはだんだん少なくなり、その価値を後世に遺すべくと、その思いの方からの依頼でした。
 

サスティナブルなテーマで、長く快適に過ごせる家づくりへとリノベーションです。



 

夕暮れ時のエントランス
夕暮れ時のエントランス
玄関扉は、ツキノミ加工です。


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間取り

美山の茅葺き屋根の家の間取り

建築概要

・美山の茅葺き屋根の家

 

所 在 京都府南丹市美山町大野

構 造 木造平屋建+ロフト|伝統工法

設 計 期 間 2020.02~2020.06

施 工 期 間 2020.07~2021.08

敷 地 面 積 223.5坪

建 築 面 積 118.26m2

延 床 面 積 140.34m2

地域・地区 無指定地域

 

外部仕上げ

(中庭)壁1:杉板貼り、木材防護劑塗

屋根1:茅葺き屋根

屋根2:ガルバリウム鋼板たてはぜ葺き

 

内部仕上げ

床 :珪藻土三和土

壁 :PB コバウ+フェザーフィール

天井1:PB コバウ+フェザーフィール

天井2:茅葺き屋根の裏

キッチンカウンター:樺ザクラ無垢、囲炉裏:枠・欅の古材

キッチン:ステンレスキッチン(La Architects)

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